兵庫県議会議員 石川憲幸(いしかわのりゆき)の公式サイト
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選挙にでるまでの経緯

男の決断-運命が変わる時 石川憲幸 (六)

 相対する立候補者は一名。・・・八対二の割合で向こうが有利と見られていたのが、七対三となり、やがて世間の風評は六対四と変わった。こうして激しい選挙戦は終了した。

 投票日の夜がきた。さあ、審判が下る。その時、初めてものすごいほどの恐怖心がおそってきた。やるだけのことはやったつもり。だから、いっそう結果が気になるのか。自宅にいたが、共に戦ってきたみんなといた方が落ち着くので、午後九時ごろ、選挙事務所に顔を出した。「あかん、あかん、こういう時、候補者は自宅で待機しとくものや」取り巻きの者たちにそう言われたが、どうしてもみんなと一緒にいたい気持ちが強く、事務所の二階の奥で結果を待つことにした。テレビが刻々と報道する選挙速報では、氷上町が開票された時点で、相手が四千票リードしていた。この時、相手方の陣営ではすでに当選確実と見て「バンザイ」の声が聞かれたという。


内助の功を果たした、みつる夫人と

石川さんの地盤である春日町・市島町がなかなか開票結果が発表されなかった。それには訳があった。この日の投票率は八十パーセント、実は、無名の新人候補の得票率が春日町に関しては八十パーセントであったという。こんなことがあるだろうかと、選管が二回集計したという話が流れた。

 十時四十分、NHKが「当確」と報じた瞬間、テレビの前の支援者たちが思わず「うわあ」とカン声を上げて立ち上がった。「やったあ」「良かったァ」というどよめきが二階にまで聞こえてきた。「早よう一階に下りてこい!」参謀に促されて石川さんが姿を見せるや、事務所は興奮のるつぼと化した。石川さんに抱きついてくる者、肩を叩く者、手を握る者、あちこちでも抱き合って喜ぶ姿が。「ようやったなあ」「ほんまにようがんばったなあ」「おめでとう」「よかった」喜びの声が怒涛のように部屋中に満ち満ちた。やがて、それが万歳に変わる。
「石川憲幸、当選バンザーイ!」

 森本選挙事務長の音頭に続いて、全員が腹の底から「バンザーイ!」を三唱。拍手のあとは、あちこちですすり泣き、感涙にむせぶ嗚咽とかわった。号泣したいのは石川さん本人であった。その後バンザイは翌午前四時過ぎまで続いた。思えば、突如、立候補の要請を受けてから百四十日。ズブの素人が、時間もなく、地盤もなく、金も使わず清く正しくだけをモットーにまっすぐに戦ってきた。挨拶に各種の団体をまわった時、「残念だが、うちは相手さんの推薦を取り決めた後なので」という言葉をイヤというほど聞かされた。そんな人たちが相手方に票を投じたら、石川さんは惨敗に終わったはず。それがフタを開けてみたら、石川さんが勝った。世の中、捨てたものじゃない。(よ~し、こうなったら、オレは働くゾオ、郷土のために、兵庫県のために)涙でにじむ目をキッと開いて、石川さんは共に戦い抜いてきた仲間にもみくちゃになりながら、こぶしをぎゅっと握りしめるのだった。

 


 

『そうゆう人たち-秘められた人生活性化へのヒント-』
著者-三条杜夫
フリーアナウンサー・放送作家・ノンフィクション作家活性化講師
発行所-SSP出版  姫路市飾磨区英賀西町1丁目55
TEL:0792-36-3631 FAX:0792-37-0700
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