CIAニューヨーク本校を視察

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平成30年4月9日、
カリナリー・インスティチュート・
オブ・アメリカ(CIA)ニューヨーク本校を視察

日本において、
学校教育法の一部を改正し、
専門職業人の養成を目的とする
新たな高等教育機関として、
専門職大学及び専門職短期大学の
創設が平成31年度から可能になる。

兵庫県は、人口減少の激しい但馬、丹波、
淡路等において、地域創生に資する産業分野を
担う専門人材を育成する実践的な職業教育を
行う新たな高等教育機関(専門職大学)の
あり方を調査研究するため、
平成29年度から専門職大学構想の
検討事業を立ち上げた。

我が兵庫県議会自民党総務部会としても、
兵庫県がこの専門職大学制度とどのように
関わりあうべきかを研究するため、
先進的事例として、70年以上の歴史を有する
カリナリー・インスティチュート・
オブ・アメリカ(CIA)ニューヨーク本校を
訪問した。

ニューヨーク市内から北に向かって120km、
クルマで約2時間走ったハイドパーク市
(人口約2万2000人)の閑静な住宅地に
本校は位置している。

本校は1946年(72年前)、
フランシスとキャサリンの2人が、
第2次世界大戦後の退役軍人の
職業訓練校として、料理の技術だけではなく、
レストラン経営等、料理に関係する
あらゆる知識と実践技術を習得出来る大学としてコネチカット州に50人の生徒を集めて
開校した。1971年に全米で初めて
準学士号が取得可能な本格的専門職大学となり、翌1972年に、ハイドパークにあった修道院を
買収して現在に至っており、
170名の大学職員と2880名の生徒が勉学に
励んでいる。広大な敷地内に多数の教室や講堂、実践厨房、宿舎等が配置されている上に、
実践研修の場として5つの飲食施設(レストラン)が設けられ、一般開放しているため、
校内は生徒や教授だけでなく、
連日多くのレストラン利用客で賑わっている。

本校は私立非営利団体で、
料理に関係する多くの企業からの運営資金や
建物等の寄付で施設や運営を充実させている。
学位を取得できるプログラムは、
2年制と4年制があり、
2年制(アソシエーツ デグリー プログラム)は、料理に関する歴史や国際的多様性、
専門的技術や食品知識、栄養学、
フードサービスに関するスーパーバイザー能力、厨房機器の使用方法とメンテナンス、
その他フードサービスに関する
理論的学術的能力を習得させる。

4年制(バーチェラーデグリープログラム)では、
2年制の学習内容に加え、金融経済、
会社経営のノウハウ、スタッフ管理や
モチベーション育成、
ストレス処理等の人材管理能力を学ばせる。

本校は1クラス18名と少人数編成で、
午前クラスと午後クラスに2クラスずつあり、
一度に4クラス72名が入学し、
3週間同一のカリキュラムを受講し、
進級テストを受けて合格すれば
次の3週間カリキュラムに進む。
従って1ブロック4クラスが
入学から3週間で一旦授業を終え、
進級試験を受けて次のカリキュラムに
進む事になり、2年制の場合21ヶ月を
同じクラスで過ごす事になる。
但し、進級試験の結果のみならず、
遅刻欠席も落第の対象となり、
最終的に卒業出来る確率は約50%、
アメリカらしく、来る者は拒まず、
卒業は厳しい制度となっている。

それだけアメリカ内では
CIA卒業生の権威は高く、
料理業界は言うに及ばず、
ホテルや軍事施設等フードサービスに関係する
あらゆる業種から求人の勧誘が有るという。

自民党県議団総務部会研修
Culinary Institute of America
ニューヨーク本校にて