家族の絆

6月6日、

平成23年4月から、兵庫県内の全小中学校では、

県費で「道徳の副読本」を配布して、子供たちの道徳教育の向上に利用されています。

その中で、小学校1~2年生用の道徳本「こころはばたく」の中に

小説家田辺聖子さんの随筆「わすれられないきおく」が掲載されています。

小さい頃、近くの文房具屋さんで買った物が気に入らなくなり、自分で返しに

いけばいいのに、恥ずかしい為に妹に頼んだ。妹は店の人に、

「お金を返すのもなんやからあんたの好きな物と交換したら」と薦められ、

前から欲しかった下敷きと交換した。

それを知った田辺さんは妹と喧嘩になったが、たまたまお父さんが仲裁に入った。

それぞれの話をしっくり聞いた後、妹には何も言わず、田辺さんに向かって、

「自分で行くのが嫌な所へは、人に行かしたらあかんなあ」と

優しい口調で言い残して、その場を離れた。

70年経っても忘れられない記憶として残っている。

こんな内容でしたが、大切なことを思い出させてくれる事件だと田辺さんは書いて

おられます。今「家族の絆」があちこちで語られています。

青少年は地域で育てることも重要ですが、先ず家族の強い関わりが

基本ではないかと思います。これからも皆さんと一緒に青少年健全育成に向けて

頑張っていきましょう。

                     平成24年度 丹波青少年本部総会にて