アイアンのコツ

第5弾!

 技術のレベルアップ、この章ではアイアンについて考えていきましょう。

 アイアンはドライバーと違い、狙った目標にボールを置きにいく道具です。従ってピンまでの距離が短く成る程正確なショットが要求されます。そこで、例のごとく、ポイントを3つ。

○ポイント1  アイアンは打ち込んで運ぶ道具
○ポイント2  平地でなければ振り切るな
○ポイント3  50ヤード以下が勝負の分かれ目

 先ほど書いたように、アイアンは飛んだらいいというクラブではなく、目標に運んでいく目的があります。

アイアンのコツ

よく5番アイアンで200ヤード飛ぶなんて自慢している力持ち(?)がいますが、アイアンの持つ意味をまだわかっていないんでしょうね。ゴルフコースは謙虚にプレーする人に有利に作られています。グリーンをオーバーしたらその次のショットでピンに寄せるのがとても難しい、でも花道からのアプローチはいたって簡単。この設計コンセプトを覚えておけば、アイアンを打つ気持ちが随分楽になります。多少芝生が削れても構いませんから、しっかり打ち込んで落ちたところに止まるボールを打つ、そして大きめのショットより小さめのショットを心がけること。これだけでもかなりスコアは良くなりそうですね。

 平地で打てない・・・、これがアイアンの最大の難点です。ドライバーはティーグラウンドから打ちますから平らでいいのですが、アイアンは飛んでいった地点からのショットになり、ほとんどが傾いています。そしてその傾斜のせいで飛んでいくであろう方向に必ずバンカー、谷、林、池や川などの障害物(ハザード)を作っていますし、設計者としてはごく当たり前のことでしょう。私達はその仕掛けを充分見抜いた上で設計者の意図にみすみすはまらず、そのホールを攻略していかなければなりません。

 その為には、傾斜地では絶対に振り切らない事。左足上がりではトップ、左足下がりではダフリ、つま先上がりではフック、つま先下がりではスライス、傾斜地で目一杯振り切ると、ろくなことがありません。自分が思うクラブの1,2番大きなクラブを持ってパンチショットを心がけること、これでかなりのトラブルは避けられます。

 グリーンを狙う時の距離感、神経を使う場面です。風の向き、気温、打ち上げ、打ち下ろし、ピンの位置、いろんなデータを総合して1本のアイアンを選択して、いざショット。ぴったりピンに絡んだ時なんか自分は天才ではないかと天にも昇る気持ちになってしまいます。
100ヤード以上の距離に対しては、このようにかなり神経を使ってクラブ選択をするのに、アプローチなど短い距離になると、誰もがかなりいい加減な判断で打たれる場合がほとんどですよね。「アプローチウェッジかサンドウェッジしか使わないので、クラブ選択することもないし、だいたいの距離感で打つしか仕方ないじゃないの・・・。」このだいたいがくせものなんです。ドライバーやアイアンの第2打で10ヤードの誤差なんてさほど重要ではありませんが、グリーンに近くなってからの10ヤードの狂いは大きな問題になってきます。ですから、第2打で7番アイアンか8番アイアンか・・・なんて真剣に迷っている以上にアプローチの時に「ピンまで何ヤードか?じゃあどのクラブでどんな打ち方をするのか?」と思考回路を最大に働かせてほしいのです。「でも、クラブを変えるわけにいかないし、どうして距離をあわせるの?」では、私の方法をご紹介しましょう。

先ず
100ヤード アプローチウェッジでフルスィング
90ヤード アプローチウェッジでクオータースィング
80ヤード アプローチウェッジでハーフスィング
70ヤード サンドウェッジでフルスィング
60ヤード サンドウェッジでクオータースィング
50ヤード サンドウェッジで腰を動かさずにフルスィング
40ヤード サンドウェッジで腰を動かさずにクオータースィング
30ヤード サンドウェッジで腰を動かさずにハーフスィング
20ヤードから下は状況に応じて転がしたり、上げたり。

 このように、10ヤード単位でどうするかをあらかじめ決めています。そうすればその状況になった時、だいたいで打つのではなく、何ヤードだからこのクラブでこのように打つという行動の規範が確立できて、迷いからくる不安が和らぎ、失敗が極端に少なくなります。どうしていいかわからないという時ほど不安で落ち着かない精神状態はありません。こんな時、良いショットをしよう
とするほうが無理です。上記の方法はあくまでも私の目安ですので、是非練習場で自分にあった打ち方を決めてください。

うまくいく、いかないはさほど問題ではありません。迷わず行動を起こせる事が重要なのです。
因みに、私のクオータースィングとは時計でいうと1時半、ハーフスィングとは3時、およそこれぐらいの感覚で決めていますのでご参考に。

~ 結論 だいたいは失敗のもと ~