メンタル編:その2

第8弾!

メンタル編  その2

 イチローの活躍はすごいですね。日本でもあれだけの打率を残していたのだから、そこそこの成績は上げるだろうとは思っていましたが、大リーグで1,2位を争う打率をキープするなんて、まったくすばらしい。
でもイチローといえどもかなりのプレッシャーを感じているはずですし、それを跳ね除けてあれほどの成績を残すには、たゆまぬ努力や練習だけでなく、メンタルトレーニングも取り入れていると思います。

メンタルトレーニングの一つに「ルーティン」があります。一連の動作、決まりきった動作とでも訳しましょうか。打席に入る時にどちらの足から何歩でセットアップして、素振りを何回、バットを天空に立てて左手でアンダーシャツの裾を少しまくって構える・・・。イチローのバッターボックスに入った時の動作を見ていると必ずいつも同じリズムで同じ動きをしているのがお解かりになると思います。この動作をすることによって、自分の1番リラックスした状態を想定できるように自分で暗示をかけてしまうのです。そうすればいかなる状況におかれても、一種の催眠状態にかかったように落ち着いてプレーできます。イチローの左手での腕まくりや、もしかしたらライトの守備についた時の背中でのボールキャッチなんかもルーティンのスイッチかもしれません。

 私の場合、ドライバーは特にこのルーティンを重視します。
ティーアップした後、飛ばしたい方向の真後ろに先ず立って、左足から6歩でアドレスの位置まで来ます。その時クラブは右手に持っていますので、左手のグリップを固めてその後右手を握ってグリップを完成させ、小さなワッグル(ヘッドを少し前後に動かす)を2回、腰をほんの少し落としてアドレスを完成させ、バックスイングからボールを打っていく、こんなルーティンです。

 この一連の動作を決めておけば、大きな試合で緊張した時やティーグラウンドの周りをギャラリーが取り囲んでプレッシャーがかかった時などすばらしい効果を発揮します。プロはそれぞれなんらかのルーティンを決めていますので、お気に入りの選手のプレーを是非連続して見て、確かめてください。

メンタル編:その2
▲パターグリップ

 アイアンやパターについても同様のルーティンを決めてプレーしていくのがいいでしょう。要は心は緊張していても、習慣になっている動作をすることによって自分の体をリラックスさせるようにだましてしまうんです。これはゴルフだけでなく、大勢の前でのスピーチや音楽の演奏、書道など緊張を伴う時などよくやってますよね。

余談ですが、私の地元氷上高校女子バレーボール部は今年22回連続インターハイ出場を果たしました。22回連続はすごいですよね。今中心の選手が生まれる前から勝ち続けているんですから・・・。その氷上高校女子バレー部の合言葉が「私達は強い、私達にはその力がある。」そして「小さな勝利を繰り返せ」なんですね。そう、このスローガンが彼女たちに勇気とリラックスを与えている、ルーティンのようなものになっているのだと思います。日本流にいうと「おまじない」でしょうか。是非それぞれオリジナルの「ルーティン」を決めて練習場と同じリラックスさでプレーができますようお祈りしています。

~ 結論 ルーティンで体をだませ ~